最初の１５分

 

小５クラスは４月に開講してから３か月目に入りました。

授業は私が生徒に“Hello, everyone.  How are you?”と語りかけ、”What day is today?  How is the weather today?”と尋ねます。

生徒は”It’s Tuesday,  It’s cloudy.”と答えます。

更には”Who are you?  Who am I? Who is this boy?  Who is that girl?”の問に答え、また生徒どうしで同じ言い方のやりとりします。

ここでの指導上の狙いは、今のうちに様々な英語の疑問詞に会話の形で慣れ、将来の学習に備えることです。

同時進行で英語での数字の読み方の学習も行っています。

特に１～１０の数字を一つづつ正しい発音で言えるようトレーニングしました。

例えば１（one）の発音では初めは ‘w’の音を含みます。

私は、

①食器の「お椀」というつもりで唇を丸め、

②「ワン」の「ン」は舌を口の裏につけ、むしろ「ヌ」に近い音になると指摘し練習を重ねます。

現在は１１～２０までの数の聞き取りと読みのトレーニングを重ねています。

５年の３学期には何と453,255,380のような数でも一目見て英語でスラスラ読めるようになります。

英語で数字が扱えるようになると、英語の聞き取りに数字が出てきても戸惑わずに対処できますから、心強い武器になります。

 

次の１５分

授業開始後15分すると、英語の骨組みをなす代名詞とbe動詞のシステムのトレーニングの時間です。

私が「生徒・先生」シリーズでと声をかけると、生徒は自分をさし”I am a student.”、私を指し”You are a teacher.” と言い、次に男女の子を指し “He is a student.  She is a student.”、犬を指し“It is a dog.”と発話します。

続いて複数に移ります。

自分たちを指し　”We are students.“、私と隣の絵を指し”You are teachers.“男女を指し”They are students.“ 犬２匹を指し”They are dogs.“と言います。

英語の学習開始後わずか３か月で代名詞とbe動詞のシステム、単数・複数の違いなどという、日本人学習者にとり非常に高い文法的なハードルを、英語のみを用い、英語らしい発音で話しながら、乗り越えつつあります。

代名詞のシステムの学習後は、例えばAre you busy? に対しYes, I am. 、Am I sick?に対しNo, you aren’t. 、Is that your bag?にはNo, it isn’t.のようなやり取りが適切にできるようになります。このクラスでもこうした英語のやり取りがまもなく始まります。お楽しみに！

（ちなみにこのやり取りは簡単そうですよね。しかし一般的には４～５年英語を学習しても、このやりとりがきちんとできる児童はおそらく１０人中１人いるかどうかでしょう。この記事をお読みのご父兄は、上記の問をお子様にしてみて下さい。）

 

３０分後

 

３０分後には、英語の読み書きへ準備学習であるフォニクスが始まります。

英語の読み書きは、アルファベットの学習から始まりますが、アルファベットの読み書きができれば、すぐに英語を読んだり書いたりできるようになるわけではありません。

準備ができないうちに読み書きに入ると、お子様のつまづきの大きな原因になりかねません。読み書きの準備をしっかり行うことが英語の学習を軌道に乗せる上で不可欠です。

さて読み書きできるようになるには、最初にアルファベットの各文字が持つ基本的な音を文字ごとに覚え、次に文字を組み合わせるとどんな音になるのかを学ぶ必要があります。

この学習がフォニクスです。

まず各文字が持つ代表的な音を覚えます。

例えばaは「エア」、bは「ブ」、cは「ス」「ク」の音を持ちます。

生徒は、それをリズミカルに繰り返すことであっという間に覚えます。

７月には、cat  map  sit  pan  jam  などの単純な組み合わせでできている単語が読めるようになり、また私が読み上げる単語を書くこともできるようになります。

半年もすれば街で目にするポスターやTシャツに書いてある単語を読もうとするようになるのです。

 

以上、授業の流れの一部をお話ししてきました。これ以外にもゲームの時間、体を動かしながら学ぶTPRなどあるのですが、またの実況中継でお話しできればと思っています。