英検の１次試験では数年前から、筆記テストとリスニングテストに加え、４・５級以外の全ての級で筆記テストの一部として「ライティング」が課されるようになりました。アカデミーでは、ライティングを得意とする生徒が多く、ライティングでの高得点により、受かるはずのない級に合格できることが多々あります。多くの生徒が短期間でライティングの腕を上げます。将来もなにかと役に立つライティングの技術、是非しっかり磨きましょう。

 

 

「ライティング」の重要性

筆記テスト、ライティング、リスニングの３部門はそれぞれ独立した部分として扱われ、配点はどれも同じ比重です。３級を例にとりますと、リスニングは２５分程度かかり、また制限時間５０分の筆記テスト時間のうち恐らく１５分程度をライティングに当てるようになるでしょうが、合否にはそれぞれの部門が同じ重要性を持ちます。ライティングにかかる時間とエネルギーはさほどではありませんが、はるかに大変な労力を要する筆記やリスニングと同じ採点比率になっているのです。ですから十分な「ライティング」対策をしておくこと。

 

 

答案の書き方

 

 

ライティングでは、与えられた題に対し意見を述べ、そう思う理由を２つ書くよう求められます。３級の「ライティング」を例にとり説明しましょう。Which do you like better, summer or winter?(あなたは夏と冬とではどちらが好きですか？)のような題が出題されます。この題に例えばI like summer better.（私は夏の方が好きです。）のように答え、続いてなぜ夏の方が好きなのか２つの理由をあげます。例えば、First, I can go swimming every day in summer. I like swimming very much. Second, we have a long vacation in summer.  We can relax during the vacation.（３２語）（まず、私は夏には毎日泳ぎに行けます。泳ぐのは大好きです。第二、夏には長い休みがあります。休み中はリラックスできます。） のように書くことができます。　　　（次ページへ）

 

 

 

 

合格答案の書き際の注意点　次にライティングで合格答案を書く際の注意点を説明しましょう。

 

 

• ①賛成論、反対論は書きやすい方を

英検のライティングでは、題に対する意見は賛成論、反対論のどちらでも差し支えありません。書きやすい方を選んで一向にかまいません。皆さんの意見の内容が優れているかどうかというより、自分の意見を英語で正しく表現できるかが評価の対象となっているからです。

 

 

• ②語数はある程度守りましょう

ライティングには規定の語数があります。その語数を大幅に上回っても下回ってもいけません。実際には規定の語数に達さない場合が多いですね。解決法としては、a.理由を説明する際、１文でなく2～3文で表現するよう心掛るようにすることです。上の3級の答案例でも理由を2文で説明しています。b.準2級以上のライティングでは、ライティングの終わりに結論を書いて締めくくりましょう。上の３級の例では、例えばFor the reasons above, I prefer summer.（上記の理由により私は夏の方が好きです。）のようにまとめることができます。結論の文は題の文と多少違う表現になるよう注意しましょう。英文では同じ表現の繰り返しが嫌われるためです。

 

 

• ③文法・表現・語句は正しく

 

ライティングでは、正しい英文であるかどうかが非常に重要です。単語のふさわしい使い方がされているか、文法は正しいかなどです。そのため、自信がもてる表現を使って書くことが必要です。自信はないがもしかしたら通じるかもしれない、思い切って書いてみるか、という姿勢はライティングでは禁物です。不慣れな文型、文法の使用を避けましょう。

 

 

• ④書いたら担当の先生に添削をお願いしましょう！

 

自分で英文を作ったらなるべく先生に添削をお願いしましょう。先生はこれまでに述べたような観点から、皆さんの答案を添削します。先生から受けたアドバイスを次のライティングに生かすようにして、少なくとも５～６問はやりましょう。これくらいやると、コツがつかめ、合格答案が書けるようになります。

以上お話ししたポイントを身につけることで、短期間でもライティング力を大幅に向上させることが可能です。

 

 

 

普段から「文法と英作文トレーニング」で鍛えておくこと！

 

英検ライティングで合格点を取るコツについてお話ししてきましたが、ライティングの基礎になるのが正しい英文を書く力です。英文を書くための必要な基礎力がなければ、今お話ししたライティングでの高得点も絵に描いた餅になりかねません。アカデミーのオリジナル教材の「文法と英作文トレーニング」は各単元の終わりにその単元で学ぶ学習事項を使って英文を書く英作文問題がたっぷりついていますよね。アカデミー生ならお馴染みだと思います。アカデミーでは英文を書くだけではなく、何度も発音し暗記するまでトレーニングします。実はこの訓練がいざライティングに取り組むときに、皆さんを支えてくれ  るのです。この記事を読んだ皆さんには、この暗記訓練の大切さをお分かり頂けたことと思います。今まで以上に、「文法と英作文トレーニング」の学習にしっかり取り組んで下さいね。